尖閣諸島への地方議員上陸に反対する

2012/08/19 20:44 に 佐藤篤 が投稿   [ 2012/08/19 20:58 に更新しました ]

(写真は海上保安レポート2003より引用)

 こんにちは、墨田区議会議員の佐藤あつしです。

 昨日、尖閣諸島に日本の地方議員が政府の許可無く上陸しました(参考1)。私は今回の日本の地方議員の尖閣上陸を支持しません。もちろん、尖閣諸島を守ろうとする気持ちは非常に共感しますし、理解できるものであります。しかし、その手段として、今回の行動が適切だとは思えません。

 その理由は、以下の3点です。

①賃借権者たる政府の許可なく立入ることは軽犯罪法第1条第1号又は第32号違反であり、立法者たる議員が法を犯すことは許されない。

②議員であるならば、所属する議会を通じて意見書の提出等、政治活動を通じて行動すべきである。

③そもそも尖閣諸島に領土問題は存在しないのであり(日本政府の公式見解)、地方議員の尖閣上陸は、あたかも領土問題が存在するかのような誤ったメッセージを世界に送る懸念がある。

 また、先日の中国人による尖閣諸島への不法入国事件に対する対応として、政府が退去強制を選択したことについては、出入国管理及び難民認定法第65条の運用として正しかったとは思えず、退去強制ではなく刑事手続を進めなかった理由がどこにあるのか、政府は詳らかにする責任があると考えています(参考2)。

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(参考1)「国守る気持ち出していかないと」尖閣上陸都議
引用元:読売新聞(平成24年8月20日アクセス)

事情聴取のため八重山署に向かう魚釣島に上陸した議員ら(20日午前10時51分、沖縄県石垣市で)=中司雅信撮影
 沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島に19日、東京都議や兵庫県議ら10人が上陸した問題で、沖縄県警は20日午前、政府の管理する土地に無許可で立ち入った軽犯罪法違反の疑いがあるとして、10人から事情聴取を始めた。

 政府はこれまで尖閣諸島への上陸を制限し、許可なく立ち入った場合は同法に抵触するとしてきた。しかし、過去の石垣市議らの上陸にも、県警が立件した例はなく、今回も同様に立件は見送る方針だ。

 聴取を受けた後、鈴木章浩・東京都議は報道陣の取材に、上陸は計画的ではなかったと強調した上で、「都が購入する手続きの中で現地に行きたい思いはあった。私的な行為で迷惑をかけた部分は申し訳ない」と陳謝した。一方で、香港の活動家による尖閣上陸事件に触れ、「この国を守っていくという気持ちをもっと出していかないといけない」と語った。


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(参考2)石破茂オフィシャルブログ (平成24年8月20日アクセス)
 同法(引用者注:出入国管理及び難民認定法)第65条は「司法警察員は…被疑者を逮捕し…た場合には…その者が他に罪を犯した嫌疑のないときに限り、刑事訴訟法の規定にかかわらず…当該被疑者を入国警備官に引き渡すことができる」と定めており、この特例は不法入国した外国人がそれ以外の罪を犯した嫌疑のない場合には、その外国人について刑事手続を進めるよりも、退去強制の速やかな実現を図る方が国益に合致することがあり得ることを考慮して設けられたものとされています(同法逐条解説第三版)。
 公務執行妨害罪や器物損壊罪、あるいは傷害罪の嫌疑すら全くないと誰がどのようにして判断したのか、刑事手続を進めない方がいかなる国益に合致すると誰が判断したのか、ビデオの公開とともにそれを明らかにしない限り「法に従って厳正に対処した」などと言えるはずはありません。


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