9月を迎える保護者の皆さんへ

更新日:8月21日



 こんにちは。この文章は、きっと今不安を持っておられるであろう、9月を迎える墨田区の保護者の皆さんに向けて書いています。


 ここ数日、保護者の皆さんからのお問い合わせが増えてきました。このまま9月を迎えていいのだろうか、学校はこのまま行かせ続けていいのだろうかと。ここではそんなご不安に、現状の正しい認識と、当面のビジョンを示すことで、少しでも答えてみることを、試みてみたいと思います。


1 現状認識について

 まず、現状を正しく把握することから始めましょう。


 学校は今夏休みで閉鎖しているので、学校関係者の感染例は数例しか発生していません


 次に、夏休みに開いている類似施設として保育園や学童がありますので、これを見てみましょう。墨田区の保育園では1箇所36名の感染(園内感染かどうかはわかっていません)があり慎重に注視していますが、その他は、基本的に園内の感染であると認められるものはありません。また学童においては、夏休み中、感染事例の報告そのものがありません


 夏休み前の学校についても、前記保育園のような大量の発生事例もありません。


 ただし、6月には目黒区の小学校で、47名の感染事例がありました。詳細は調査中のようですが、しかし、全国を見ても学校でクラスターが頻発しているわけではなく、何らかの個別因子により発生した事例であると考えるのが科学的です。

2 また学校を一斉閉鎖するのか

 さて、保護者の皆さんの中には、学校の再開には反対であるというお声があるのも十分理解しているつもりです。確かに子どもを【絶対感染させない】という意味では、学校を閉鎖し、タブレットを使ったオンライン授業を行うというのが一つの答えになるでしょう。

 しかし、これには弊害もあります。昨年の4月頃を思い出してみてください。突然の学校閉鎖で何が起こったか。


 家庭では、テレワークの仕事に支障が出て生計の維持が困難になったり、居場所を失った子どもは児童館や公園で密を作り、外で働かざるを得ない家庭では泣く泣く子どもが放置され、何より、子どもを家庭で見なければいけないという点で、教育格差が開いてしまいました


 私たちが提供している公教育は、どんな子どもたちに対しても教育を受ける権利、発達する権利を保障することにあります。その原点に立って、私はもう一度考えてみたいと思うのです。

 このため必要なこと、昨年の二の舞を演じないためには、私は、子どもの【物理的な居場所をまず維持する】ということだと思います。学校はどこまでも開かれているべきです。そこに行けばいつでも先生がいる。そこに行けば友達に会うことができる。そういう最後のセーフティネットを、私は子どもたちに保障したいと思います。

3 そんなこと言ったってうちの子を登校させたくない

 私がこのように書くと、そんなお声も聞こえてきそうです。私も2児の子どもの父親ですから、お気持ちは共有しているつもりです。きっとこのお声の根底にあるのは、学校の感染対策への不信・不安なのだろうと思います。絶対に感染しない!とたとえば教育委員会が宣言すれば、きっと通わせてくださるのではないでしょうか。

 基本的に、墨田区の学校の運営はこの間、医師が所長を務める墨田区保健所の医学的監修のもとに維持されてきました。修学旅行の実施も然り、23区のほとんどが中止する中、できる方法を何とか考え、実施してきました。そしてこの1年、この基本を守ってきた現場では、クラスターや感染例は1件もありませんでした。医学的に正しいことを考え、現場が指揮をとり、教育活動の場でも実践してきたのです。

 今後、学校を開くとしても、これは保障されると考えていただいて結構です。感染状況によっては、より安全策をとるという意味で、昨年も実施した分散登校になるかも知れませんが、私も議会でこれまでの医学的知見に基づいた学校運営の実施を求めていきます。

 ただし、それでもデルタ株、ラムダ株・・・ご不安なことも多いと思います。そうしたご不安には、その都度、しっかりと応えた体制を組むことをお約束したいと思いますが、休んだとしても、欠席扱いにならない(出席停止)運用を教育委員会には求めており、現在もその運用がなされています


 学校は維持する。しかし、どうしても不安のある方、また基礎疾患を持っている子どもたちについては、自宅学習を可能とする。そのため、昨年議会でも頑張って予算措置をして配布したタブレットを活用して、授業に代わる代替措置を講じることができるよう、校内感染が拡大すると予想される一定の段階に至れば、教育委員会に求めていくつもりです。

 保護者の皆さんに一つだけ、お願いがあります。【うちの子を登校させたくないという気持ち】と、【家庭の事情などで登校させざるを得ない子ども、自らの意思で登校したい子どもの権利を守ること】は、全く別だということ、そして両立し得る道があるのだ、ということをぜひしっかりとご理解いただきたいのです。

 

 「みんなちがって、みんないい」(金子みすゞ)そういう寛容さを持ち合わせていただきたいと思います。コロナ禍においては多様な選択肢を用意し、個々の事情に合わせて選択することが大切だと思っています。

4 パラリンピック観戦について

 

 これもまたご意見の多いところですが、上記の修学旅行同様、保健所の協力で、感染防止策を徹底した上で、観戦できる方法を最大限検討しているところです。これは医学的判断であり、保健所がどう考えても観戦できないという結論が出れば、私は中止を求めたいと思います。

 中止するのは簡単です。しかし、世界的な障害者スポーツに生で接することは、子どもの一生の財産になるはずです。教育的価値は十分あると思います。TVでいいじゃないかという反論も聞こえてきますが、現場で身体全体で体感することには代えられないものがあります。この大切な子どもの思い出、人格形成に必要な教育の機会を確保するために、いま私たちは一生懸命努力しています。

 もう一度言いますが、これは感染防止策が徹底できた上での前提です。どうしてもできないと保健所が判断すれば、中止を求めます。子どもを感染させてまで、観戦する価値はないと考えるからです。これは保護者の皆様にお約束したいと思います。

 本件は、保護者の中には、賛否両論があります。観戦させてあげたい/絶対にさせたくない。このため、先ほどの授業同様、観戦させたくない保護者の皆様には、休んでも欠席扱いしない(出席停止)よう、教育委員会には求めてあります。休んだ場合はTV観戦等の代替措置ができれば、求めていきます。現場に行こうと行かまいと、同じ試合を見て、子ども同士語れるような環境を作りたいと思います。

 保護者の皆さんに先ほどしたお願いをここでもお考えいただきたいのです。【うちの子を観戦させたくないという気持ち】と、【保護者や自らの意思で観戦したい子どもの権利を守ること】は、全く別だということ、そして両立し得る道があるのだ、ということをぜひしっかりとご理解いただきたいのです。

5 最後に


 いろいろ書いてきましたが、保護者の皆さんのご不安にこの文章は少しでも応えられたでしょうか。もしかしたら十分満足いくものではなかったかもしれません。それは私の思考の浅はかさだと思い、ご寛恕願いたいと思います。

 私が伝えたかったことは、【子どもの教育は、一次的には親が責任を持って行う】ということです。最も子どものことを知っている親こそがわが子に最も適している教育環境を選択していただきたいのです。登校・自宅学習/観戦・非観戦・・・頭を悩ませてしまって申し訳ございませんが、どうかその選択を行なってください。

 その上で改めて書きますが、公教育は、どんな子どもたちに対しても教育を受ける権利、発達する権利を保障することにあります。その原点に立って、私は最大限、皆さんのその選択をサポートしたいと思います。

 墨田区の子どもは、皆さんにとってのかけがえのない宝物であると同時に、この街の、私たちにとっての宝物でもあります。どうかそれを信じて、9月からもまた始まる、子どもたちと親の大切な日常の歩みを進めてください。

令和3年8月18日 豪雨の夜に 墨田区議会議員 佐藤 篤



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