内申点ー中学生にとっては気になりますよね。墨田区の中学生の高校受験を応援するために、都立高受験に強い区立中を作る提案を区議会で行いました。
1.内申点の仕組み
まずは、都立高受験(1次試験)の仕組みを簡単に振り返ってみましょう。
都立高受験の30%が内申点で決定されます(総得点1,000点)。そのうち、主要5教科(国語/数学/社会/理科/外国語)と実技4教科(音楽/美術/保健体育/技術・家庭)を1:2に配分して決定します。実技4教科の配分が高いのが特徴です。
すべての内申点は相対評価(5〜1の割合を決めて生徒の学力を評価する)ではなく、絶対評価(5〜1の割合を付けずに、生徒の学力を評価する、極論では全員5もあり得る)となっています。
2.墨田区の中学生は実技の内申点が低い!?
(1)東京都の公表データから分析してみる
次に、東京都が公表しているこちらのデータをご覧ください。
「都内公立中学校第3学年及び義務教育学校第9学年(令和2年12月31日現在)の評定状況の調査結果について」
こちらでは、東京都内公立中学校の内申点の平均や、学校ごとの内容(個票)を見ることができます。
そこで、こちらのデータを用いて、墨田区内10の区立中学校の内申点を分析してみました。
その結果が、こちらです。
※ 青色が都内平均点、黄色がこれを上回っている区立中学校です。
(2)墨田区の中学生について内申点を分析
こちらを分析しますと、
① 都内の入試平均内申点は約202点ですが、区立10校でこれを超えているのは、1校のみで約202点。残り9校は都内平均内申点以下となっています(最低で約188点)。
なお、千葉県では以前から、受験生の内申点(135点満点)と県が定める標準点(2019年の場合は95点)を足した数字から、受験生が在籍する中学校の内申点の平均点を引くようになりました。個人の内申点に加え、県や在籍校の平均を考慮することで、公平さを保つことが目的ということです。
「内申点 評価・扱いさまざま」『朝日新聞』(2019年3月11日)
都立高では導入していないので、区でしっかりとこの適性を保つ必要があると思います。学校ごとに内申点の付け方(絶対評価)について、教員自らが振り返り、特に、近隣学校と大きな差がある場合は、是正すべきであると指摘しています。
②また、都立受験は、実技系4教科が2倍に評定されるので、受験対策的にはここを上げるのが重要となってきます。データを分析してみると、平均点を超えているのが音楽で1校、美術で0校、保健体育で1校、技術・家庭で1校という状況です。墨田区としては、ここを集中的に改善して、生徒に5や4の評価をたくさんとれるような対策を取っていくことが、都立受験対策という意味では必要になってきます。
③ちなみに主要5教科では、国語で2校、数学で4校、社会で4校、理科で5校、英語(外国語)で2校、都内平均を上回っています。これは、この間の、墨田区教育委員会による学力向上の取組みの成果です。これだけ上がっているのに、全体平均点以下は1校だけなのは、やはり、実技系のポイントが重要なので、ここに力を入れていくべきだと思います。
以上を、墨田区教育委員会に提案しました。教育委員会としては「有意義な分析結果であり、教育委員会としても分析と対策をしていきたい。」との答えがありました。
がんばれ中学3年生!墨田区の子どもたちの高校受験を応援しています。
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