先日、墨田区の中学校の内申点は、実技が比較的低いので改善が必要だ、という記事を書きましたら、保護者や生徒はもちろん、現場の教員から大きな反響がありました。
墨田区では学力テストをやると、年々成績が上がってきていると報告を受けてきましたが、しかし、進学実績にそこまで反映されていない。それはなぜなのでしょうか。
学習指導要領では、内申点は「絶対評価」で行う、とされていますが、実際には、保護者や生徒から「うちの学校は相対評価でやっていると言われた。」という声が入ってきました。
こうしたお声を聞いているうちに、中3の内申点が都立高校受験に使われる結果、成績の良い子が集まる学校では相対的に内申点が低くなり、結果、受験に不利に働いてしまっているのではないか、という懸念が湧き上がりました。
さて、それではなぜ、絶対評価でつけるべき内申点が、事実上、相対評価となってしまっているのでしょうか。
東京都教育委員会では、都内の公立中学校が異常に高い成績をつけていないか、また逆に低すぎる成績をつけていないか、各市区町村教育委員会に調査依頼をかけています。また、これを受けて、各市区町村教育委員会は、各学校長に対して、同様の調査依頼をかけ、各学校長は、各担任に報告を求めています。
この調査があることにより、各市区町村教委は「高すぎる成績をつけると都教委に何か言われるのではないか」と思い、各学校長は、「高すぎる成績をつけると区教委に何か言われるのではないか」、さらに、各担任も「高すぎる成績をつけると学校長に何か言われるのではないか」という雰囲気を醸成していると、現場の教員から伺いました。
さらに、墨田区では、校長会で設定した独自の追加調査項目があり、さらに現場を萎縮させる可能性のある内容となっていました。
そこで、議会で、この①追加調査項目の廃止、②区教委から絶対評価をしっかりと行うよう、各学校長に通知すること、を求めました。
これに対して、教育長が①追加調査項目の廃止を明言され、②改めて内申点の趣旨をしっかりと各学校長に知らせる、こととなりました。
またさらに、内申点について説明責任を果たすため、成績をつける前に、生徒・保護者に対して、その基準をしっかりと示すこととなりました。
学習指導要領は、法です。そこに絶対評価と書かれているわけですから、全国の中学校がこれを守るべき法的義務があります。相対評価で行う、などということは許されないのです。
墨田区立中学校においても正しく絶対評価がなされ、頑張った子どもたちが正当に評価され、受験できるよう、議員として努力していきます。
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